「三種の神器」(2つしか出せなかったが)で、書いたようにAppleがiPadの次に出すのは、大きくなったiPadと踏んでいる。家庭の外に持ち出す情報端末がiPhoneならば、家庭内で持ち歩く端末がiPad。そしてリビングに据え付けて動かさないのがiTV(大きくなったiPad)だと、私は考えている。
昨年の日本のtwitterでテレビに関して一番多く呟かれたのが「Cell REGZA」(テレビに関する呟きの70%がREGZA)だった。3DだらけだったCES以前の呟きなので、今は3Dが一番なのかもしれないが、3D映画が未だに際物の領域を出ていないのにテレビの進化の先が3Dなどとは到底思えないのである。3Dとは言うが本当に360度のどの方向からでも映像を見ることが出来る訳ではなく単なる立体映像。専用のメガネを掛けなければ見ることが出来ないだけでもうダメなのである。
「Cell REGZA」は、全ての地上波を同時に録画出来、テレビ放送をライブ・ストリーミング・コンテンツからアーカイブ・コンテンツへと意識を変革させる起爆剤となるデバイスである。但し、価格が超弩級なのとハード内にアーカイブを作ると言うメーカー思考から、脱却できていないのは明らかなのである。
対するAppleのiTV(私の仮称)は、ライブ・ストリーミングだけではなく、アーカイブ・コンテンツもクラウド上に置き、いつでもどこでもアクセス可能にするデバイスの中の一つとなると考えている。ゲームも映画もテレビも一つのインターフェイスで操作出来、全てが同じポータル(iTunes Store)からダウンロードが可能なのである。他の家電メーカーが、分かっていないのはインターフェイス(OSの善し悪し)がハードウェアよりも重要だという一番大事な点なのである。
結論:iPadは、iPhoneとiTVの間を繋ぐデバイスであるが、実はAppleがiPodの次に手を付けたのがiTVであり、それは既に販売されてる。失敗だと言われているApple TVが、それである。「何故、Apple TVを続けているのか?」と質問されて「Appleの趣味」だとフィル・シラーは答えていたが、Apple TVは全てのテレビをiTVに換える魔法のデバイスだと言うことを隠しているだけである。Appleの目指す先にあるものがiTVでなければ、Apple TVを残しているはずはないのだ。
土曜日, 3月 06, 2010
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