月曜日, 12月 19, 2005

天皇家と皇室問題を混同するな

 バカばかりの皇室問題の諮問機関が、女帝容認と言う馬鹿な結論を出した。あいつらは自分たちの考え方が如何に間違っているかをこれっぽっちも気付いていない。つまり皇位継承権を天皇一家の問題と勘違いしている。そもそも皇位継承権は今生天皇の一家に天皇を続けてもらうために出来上がったシステムではない。普通の家庭であれば一家が絶えないように婿を貰おうがどうしようが構わないが、皇室でこれをやってしまうといずれはどこの誰の流れを汲むかを問うても仕方がないものになってしまう。それを防ぐために宮家を造って血の流れを絶やさないようにしたのが日本の伝統だったのである。つまり天皇の父が天皇の血筋(例え妾腹であっても)でなければいけないと言うのが最低のルールだったのだ。

 もちろん、これは建前かもしれない(絶対そうだとは言えないようなことが過去に何度か見られる)が、しかし今回の試案ではその建前を捨ててしまっている。過去に権勢を誇った、蘇我氏や藤原氏などの豪族は天皇の外祖父にしか成れなかったため、権力の座を結局降りる(つまり新たな外祖父が誕生することによって権力は交代した)システムが機能していたが、今回の女帝容認論はその根本原理を崩してしまっている。要するに天皇家と言う希少種のDNAが続けばいいと言う考え方だ。それは理系の人間が考えそうな浅い考え方であろう。

 皇室のシステムは、御三家と言う形で徳川でも使われた。だからこそ徳川は265年も続くことが出来たのである。そのシステムとは、創始者の男系の血を絶やさない為には予備の家系を残す必要があると言うことだ。つまりいくら妾腹を置いても家督相続者が全く跡継ぎがいない場合(常陸宮や高松宮家は跡継ぎが全くいないのでもう宮家の意味を失ってしまった)もあるから、別な系流を必ず残すようにして父方の血を絶やさないという方式をとってきたのだ。それがあったからこそ天皇家は絶えることなく連綿と続いてきたのであり、単なる縁戚関係だけで残ってきた訳ではない(くどいようだが本当の所はかなり怪しい)。そのためには戦後皇籍離脱された(血が繋がっていないのでなく米軍の恣意的な理由で廃止)宮家を復活させることによって、建前を守るべきではないだろうか。

結論:戦前の宮家まで拡大すれば、男子がいない訳ではない。日本の伝統からすればその宮家から新たに天皇が誕生するのが本来の姿である。そうしたとしても妾腹を許さない現在のシステムでは焼け石に水かもしれないが...女帝を認めると言うことは新潟のトキと同じになってしまうと考えるのは私だけだろうか。

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