金曜日, 12月 23, 2005

働けど働けど我が暮らし楽にならず

 世界的な大企業であり小売業のトップに君臨するウォルマート(今迄に好意的に書いたことは一度もない)のことを、今回だけは好意的に書いてみたい(そんなわけはないか)。何とウォルマートは生活保護を受けている人を大量に雇ってくれているらしい。何故なら全社員の1割が生活保護を受けているからだ。そして2割近くの人達は社会保障の対象者である(ミールクーポンを手に入れる権利を与えられている)。つまり職のない人達に週37時間労働をウォルマートは提供している訳である。売っているものは世界で一番安く販売出来るモノばかりなのでアメリカ国内では製造出来ない品々が殆どである。そうやって、中国などの国民にも雇用のチャンスを与えてくれる。食品で言えばカロリーが高いので食った気にはなるが栄養価の低いジャンクフード(アメリカの国民食を心無い人はこう呼ぶ)などが、主力商品である。口の悪い人なら餌と呼ぶようなものだろうが、とにかく飢え死にすることは無くなる(長いスパンで見て寿命を縮めることはここでは問わないことにしよう)。まさに、立派な大企業である。そのために全米で一番多くの裁判を抱えることになってしまった。

 さてここで、まとめてみると世界的な大企業に勤めといるのに生活保護が必要な賃金(実はアメリカの最低賃金よりも低い)しかもらえない。それ以上の賃金を貰っている人達でもミールクーポンが貰えるくらいに賃金が低い(普通の大企業なら恥ずかしくて出来ないことだ)。それだけではなく健康保険にも入れない状態なので、ウォルマートと関係の深かったクリントンのおかげで出来上がった社会保険制度を利用して最低限の医療を受けているのである。恐らくこれはウォルマートだけではなく、McDonaldのような会社も同様だろう。アメリカでこの範疇に入らないのは、SouthWest航空などの一部の企業だけだろう(アメリアで今すぐ潰れる恐れのない唯一の航空会社)。

結論:ウォルマートの利益は給与を払わないことでたたき出されている。そんな企業を素晴らしいと言った奴らは全て守銭奴である。恥を知っているならば死んでしまえ。

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