正確なところを知っている訳ではないのだが、恐らく6,000億円前後の総資産は確実に持っているSteve Jobs。Appleからは、年俸1ドルしか貰っていないとは言えそれだけ貰えるなら、身を粉にして働くのは当たり前と考えるのが普通だろう。ところが、そこで誤解してしまうのは創業者であるJobsの資産が6,000億もあるのはAppleの株を沢山持っているからだろうと言う事。確かに550万株のApple株(邦貨にして1,600億円)を現在所有しているが、資産の多くは自分が経営している訳ではないウォルト・ディズニーの株式(なんと、1億3,800万株で邦貨で5,000億弱)なのだ。
今のAppleの成功は、JobsのNeXTを買収したところから始まるのだが、その時の買収価格が約4億ドル。潰れ掛けで現金の持ち合わせの少なかったAppleは半分近くをApple株で払ったのだがJobsに渡ったのは150万株。もしも、持ち続けていれば2回分割が行われているので総数は600万株になっている筈なので、単純計算すれば50万株を売却したと考えられるだろうが、Appleに売却後半年で1株を残して全てを売却(当時の株価は8ドル)。1株しか持っていない(キャッシュは10億位手にしたが)のにAppleの復活のために全力を尽くしたのだ。そこから分かるように自分の資産を増やすためにAppleを復活させたのではないのである。550万株も持っていれば確かに凄い資産だが、買収時の株を持ち続けていれば優に1,000万株を越えていたのだから、普通に考えれば何てバカな事をと言うお話だ(約3,000億をドブに捨てた)。その後に付与されたストックオプションも一度も権利を行使していないのも事実。550万株あるのはオプションを行使しないので現物が支給された訳である。
結論:JobsがAppleを復活させたのは金銭目当てではなく自分が思い描いていた夢を実現するためだった。株価も、配当も気にする事なく物づくりに徹したから夢を実現出来たのである。Jobsの財産はAppleの成功なのだ。1株も売らずに全ての権利を行使していたら世界でもトップクラスの…
金曜日, 4月 22, 2011
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿