水曜日, 5月 23, 2007

経営にはビジョンが必要

 世の中では(日本では少ないが)ビジネススクールを卒業した連中に会社の経営を任せると言う変な風潮が見られる。MBAだかMBBだかは知らないが、数字を見ることと経営とを混同しているからこういうバカな真似(MBAを社長に据えるなど)が出来るのだ。私は以前からこのことを書いてきているが実際にそんなことをしたためにロクでもないことになった会社の話はアメリカを見ただけでゴロゴロしている。エンロンだってワールドコムだって、こんな連中に執行権を与えなければあんなことにはならなかったのだ。

 翻って、アメリカで真に成功している企業の経営者でまともに大学を出ていない連中は多い。これから下り坂を下ろうとしているMicrosoftだって創業者のビル・ゲイツは大学中退だし、AppleのJobsなどは大学にいた期間のほうが短いくらいだ。つまり企業経営にビジネススクール(大体ビジネススクールの教材はMicrosoftやAppleの経営方法なのだ)の知識は必要ないのである。MBAが能力を発揮できるのは経営のチェックであって経営の意思決定ではないのだ。

 数字は結果であって目標ではない(MBAにはこの辺が理解できない)。だからビジネススクール出身者には短期間に利益を上げる方法は提案できる(中にはそれさえも出来ない穀潰しもいる)もいるが、企業を本当に成長させるにはビジョンこそ必要なのだ。

結論:Jobsはまさにその存在自体がビジョンである。ゲイツはまるで、ドラゴンボールのセルのように戦う相手を吸収して自分力に変えるという経営を行ってきた。そこにはオリジナルの発想はないが、そんなものを持たないのがゲイツのビジョンだったのだ。まあ、その企業を愛してもいない人間にビジョンを期待する方が間違っているとは思うのだが。

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