月曜日, 5月 14, 2007

100ドルPCで解ること

 アメリカにはネグロポンティという人物がいる。ITの世界では重鎮なのだが、このおっさんが久々に飛ばした悪い冗談(善行だと思われている)が、発展途上国に100ドルPCをというプランだ。実際に100ドルPCは、150ドルの製造原価で出来るところまで来たので発展途上国に配ることにしたらしい。でも、その仕様が納得いかないのである。

仕様1:ゼンマイ仕掛けで発電する(電気もないようなところでも使える)
仕様2:無線LANを使ってネットワークに接続する

 たった二つを取り上げただけで話がおかしいことがわかるだろう。電気もないようなところにネットワークが存在するとは思えない。教育用なので学校にはあると言うかも知れないが、それならば電気ぐらいどうにかなるのではないだろうか。実はこの仕様のPCがいらないとはちっとも考えていない。石油も電気も使わない(製造時には使うが使用時には使わない)究極のエコPCなのだから、先進諸国にそれなりの代償(費用)を負担してもらって、そのお金で、まずは働かずに教育が受けられる経済状態に持っていって、中古でもいいからPCを送って、インフラを整備してと順序を踏むのが正しいと思う。

 本当に電気もきていないようなところには、コンピュータを使って勉強をするような余裕はないのだ。自分達がアフリカなどの発展途上国を訪問した時にPCを使えないで困ったという理由(恐らくそれが本当のニーズだ)から発想されたものを配られたって迷惑なのだ。コンピュータを使えるようになる前にしなければいけない事が山積みだから発展途上にあるのだ。


結論:欧米人の正義とは結局底の浅いお節介のことなのである。

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