木曜日, 11月 24, 2005

Xbox360は赤字価格

 試算をしてみたところXbox360の製造価格は550ドルで販売価格は400ドルらしい。つまり1台売れるごとに150ドルの赤字になる計算だ。大ソフトメーカーだから可能な価格設定に対抗してそれ以上に製造コストのかかるSONYは、ブルーレイで儲けられなければそれこそPS3のせいで墜落である。当然一番マシーンスペックにこだわらなかった任天堂が価格競争力があり、なおかつファミコンからCubeまでのゲームを実行可能な環境を用意しているためこれが出てくると乗り換え組のとんでもない需要が発生する可能性さえある。

 実はSONYやMicrosoftのように将来の製造価格の下落と、ゲームのライセンス料を目当てにハードを販売しようと言うビジネスモデルはもう破綻している。一切の値引きが行われていない(一部安く買えることができるが)iPodは、絶対的な価格競争力があり値引きをする必要が無いため製造原価に対して大幅な利益を得られる体制にある。つまりiTMSで曲が売れようが売れまいが大儲けしている訳だ。これをゲーム機に当てはめてみた場合、ゲームが売れようが売れまいがハードで儲けられなければいけないことになる。SONYやMicrosoftはこれとは、全く逆のことを行っている。つまり最終的にゲーム機の価格決定権は、一番最後に発売される任天堂に握られている。任天堂がRevolutionを売るには、独自のキラーアプリが必要になるが、それは既に用意されている(過去の膨大なゲームがある)。任天堂はハードで利益が出る範囲で他社の商品が割高に見える価格を設定してくればいいわけだ。

結論:損して得をとる(ジレットのひげ剃り方式)は、もう時代にそぐわない。ソフトによってハードの赤字を取り戻す前に、ハードの価格を下げざるおえない時代になってしまったのだ。ソフトはネットで無料配信してハードで儲けるビジネスモデルが作れないSONYやMicrosoftのやり方はもう時代遅れなのである。

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