私がiOSを高く評価するのは誰が何と言おうがApple信者だからなのだが、それでも後付けでもっともらしい理屈をひねり出して、iOS(当然OSXも)を擁護する術は持っている。今回はそんな事を書いてみたい。
何でiOSは素晴らしいのか
その1:既に多くの顧客がいる
iTunesで顧客となっていたユーザがそのままApp Storeの顧客となったのは、アプリのダウンロード数を見れば明らか。アプリを作成する上で、世界最大の顧客を擁するApp Storeを避けては通れないだろう。あまり知られていないが、App Storeの数はiTunes Storeよりも多いのだ。(権利関係の問題でiTunes Storeがない国がある。アジアでiTunes Storeがあるのは日本だけだ)
その2:クローズド環境
Androidの開発者はAppleが余りに専制的だと批判するが、そのおかげでApp Storeで公開されているアプリは一定以上のレベルとセキュリティを約束されている。最終ユーザにとって、安心して使える事と、統一されたユーザビリティがある事は重要なポイント。Appleが第一に考えるのは開発者ではなく最終ユーザなのだ。
その3:偉大なライブラリ群
Cocoaの開発環境を知らない人にとっては特殊な言語(Objective-C)を使っているだけで問題外なのかもしれないが、同じCの中ではC++よりも洗練されているのは間違いない。Object思考の言語は沢山ある(JavaやC#もそうだ)が、用意されているFramework(API)のライブラリの充実度はずば抜けている。それを使う限りセキュリティ問題に悩まされる度合いは他の開発環境と比較しても格段に低い。
その4:開発の敷居が高い
CocoaのベースとなるNeXTSTEPの開発環境は現存するObjectプログラミングツールの中でも最古に近い。80年代の半ばにはその第一弾がデビューしているのでMacintoshと変わらないのだが、Objective-Cという一種独特の呪文(宗教と言う連中もいる)を好きになれないためにOSX用のアプリを作っていた人は変わり者と思われていたのは仕方がないのだが、お陰でiOSが注目を浴びてからは引く手数多。どこかのOSのように盛りを過ぎたとは言えウジャウジャ開発者のいるJavaとは違い、敷居が高いと勘違いされているが幸いしているのである。
その5:ユーザビリティの高さ
フレームワークの整備もユーザビリティを犠牲にせずに最新のAPIを加えるため。見た目がシンプルなのもユーザビリティを高める上でどれだけ重要かなど、他の開発環境を使っている人にとっては恐らく重要ではないのだろう。人が用意してくれたAPIを利用するなんて沽券に関わると考えている人からすれば自分が使い易いインターフェイスが大事なのは百も承知の上で言いたいのだが、例えどんなにカッコよかろうが(大抵は格好も悪い)ユーザビリティは開発者の都合で変えてはいけないものなのだ。
結論:グダグダと言い訳をしたが、ぶっちゃけて言えばiOSが何故素晴らしいかは開発が他の開発環境と比較して目茶苦茶楽だから。同じフレームワークが使えるものであればiOSとOSXは同じソースコードで動いてしまうだろう(断っておくが全然手直しせずに動くと言うわけではない)。iOSが素晴らしいのは、手抜きでもオシャレでセキュアなアプリが作れるから。パワポしか知らない人はKeynoteを使うと同じプレゼン資料が格好良く出来る事を知らないだろうけどそれと同じなのだ。
月曜日, 8月 08, 2011
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