木曜日, 11月 10, 2016

トランプ大統領誕生

サンダースではなくヒラリーを選んだ段階でもうダメだろうと予想していた通りの結果になったアメリカ大統領選。私はヒラリーが嫌いだったのでザマアミロと言ったところだ。本来なら中間層が支持するはずの民主党はとうの昔に支配層の傀儡となってしまい期待していたオバマが単なる講釈師に過ぎないと分かってしまったのだから今回の選挙に勝ちたかったらヒラリーなどという戦争屋(支配層)の回し者を選んではいけなかったのだ。既に終わってしまった選挙結果を振り返ってみても仕方がないのだが、簡単にまとめてみたい。

一部報道では得票総数ではヒラリーの方が僅かばかりだが上回っていたとされている。敗因はアメリカの大統領選挙法そのものにあるという考え方なのだが、そんなことを言ったらアメリカ合衆国そのものを否定することになるとは思いもしないのだろう。アメリカは一つの国ではなく州という小さな国が集まってできている国。そのため州ごとに誰が良いかを決める方式を取っている。ヒラリーの方がそう得票数が多いというがそれは人口の多いニューヨークやカリフォルニアなどで大差で票を集めたというだけで実際に勝った州は20州に過ぎなかった。

ではなぜそんなことになってしまったのかだが、金融やITで景気の良い地域は富裕層を優遇すると期待されるヒラリー支持に回った(元々リベラルの強い地域だ)が、民主党政権8年間で格差が広がりダメージを最も受けた中間層がそっぽを向いたのが大きいのだ。元々民主党の地盤とされていた地域が軒並みトランプ側についたのは本来であれば民主党の支持母体であるはずの労働組合が今回の選挙には協力をしなかった(投票に行かなかった)わけだ。

そして大きかったのが本音と建て前の違いだ。予備選の時からトランプは荒唐無稽とも言える過激な発言を繰り返していたことだ。メキシコとの国境に壁を作るやイスラム教徒は入国させないなど常識を弁えている人間がおいそれと人前で肯定できるようなものではなかった。当然アンケートでそんなものを支持するなどと答えるものの方が当然少ない。しかし、心の中ではトランプの言っていることに同意していた人は多かったはずだ。それくらいに今のアメリカは富裕層には入れなかった人たちの不安が高まっているのだ。だから事前調査でどちらに投票するかを何度聞いても本当のところは掴めなかったのだ。

日本でも知識人と言われている(リベラル?)連中はトランプのことを差別主義者だと批判しているが、彼の過激な発言の多くは国民の本音の代弁に過ぎなかった。難民を一切受け入れない国に住んでいながら難民を拒否するなど人道に反すると批判し、今でも設置可能な国境線には金網や壁が存在することを棚に上げて壁を作るなどおかしいと騒ぐ。そんな連中に限って自分の住まいの近くに保育園や幼稚園を作るとなれば、あれこれともっともらしい並べて反対するのである。

結論:トランプが大統領になってアメリカが良くなるかどうかは蓋を開けてみないと分からないが、スピーチライターの書いた素晴らしい文章につられて投票しても世の中は良くならないことにはとうとう気づいたのである。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

私は、単にヒラリよりトランプの方が面白そう、って大半が思ってただけじゃないかと (^^;

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

閉塞感からの解放が一番の動機付けになったと思います(笑