月曜日, 12月 28, 2015

できることをやったから日本はダメになった

技術に対する知識が少ない人はネットに出ていた情報をもとに「こういうものはできないのか」ということがある。大抵は誰かが手をつけていることなので技術的には可能だが、場合によってはそのこと自体を知らなくて「できない」と答える知識に難ありな技術者(正しくは、そんな奴は技術者とは呼べないが)もいたりするから始末に負えない。そういう時には技術的には可能だがこういう理由でやらないと答える方が良いだろう。もちろんそれを言い出した人間はすごく良いアイデアだと思ったはずなので上手く説明しなければ、言い出した人間の能力の全面否定。それが会社のトップだったらしたら…非常に残念な結果が待っている。

翻って日本の家電メーカーは何をやっていたのだろうか。彼らはできることを全てやろうとしている気がする。挙げ句の果てには全部載せを自慢したりする。あんなものを買うのは物好きだけだと喝破した通りになかったことになっている(機能はあるがもうそれは汚点にしかならない)3Dテレビや、なんでも頑張ればできるけどバッテリーが太刀打ちできないスマホとかできることをやらせることにかけては海外のメーカー以上に必死。はたから見ていたら本当に万人が必要としていることで勝負ができないからお為ごかしに過ぎないのだが大スポンサーである家電メーカーをよいしょする情報が飯の種のマスメディアの言葉を信じて購入したユーザーたちは国産嫌いの予備軍と化す。

結論:できない理由を考える技術者とできることはやって良いと考える技術者。そして技術力に全く疎い経営者。日本の電子産業がダメになったのはそんな連中ばかりだけだったからなのである。

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