火曜日, 9月 03, 2019

9月10日のスペシャルイベントで発表されるもの

Steveの時代と違いあちこちからリーク情報の漏れてしまいどんなものが飛び出してくるかの楽しみがなくなってしまった今日のごろ。今年もそんな時期が近づいてきました。招待状に書かれた文章は「 By innovation only.」と随分と自信満々ですが、チップの高性能化やカメラの数が増えるくらいでは到底イノベーションとは言えないので何か噂になってもいないようなものでも載るのとツッコミを入れたくなってしまうのが人情。とうわけで現在噂として出てきているハードをまずはおさらいしてみたいと考えるのが普通なのだろうが、今回一番重要なのは新しいIPhoneやiPadなどではないと考えている。キーワードはトラッキング。以前から「iPhoneを探す」や「友達を探す」は存在していたが、これらはネットワークにつながっていることが条件となっていた。今までのトラッキング方法では電波が届かない電源が切れたなどによって携帯網やWi-Fi環境などのネットワークから一旦切り離されてしまうと現在位置を割り出すことができない仕組みだったが、今後Appleが提供するトラッキングシステムはBluetoothのアドバタイズをベースにしたものに切り替わる。そんなものはすでにサードパーティーが提供しているじゃないかと反論される人もいるかもしれないが、今までのものは検知するための基地局や検知するアプリがインストールされた端末が存在する前提で成り立つシステムだった。本当に役に立つものにしたいと考えたらアプリユーザーを力技で増やすしか方法がなかったのだ。小資本の企業では全世界どころか国内であってもくまなく展開させるなど到底不可能な話だったのだ。僅かな費用で販売しなければ数を出す事は出来ず、それではインフラに費やす資金を捻出することが出来ない。単独では無理なので交通機関などの公共的なインフラを持つところとのタイアップでの展開がせいぜいだった。当然それでは本当の意味での社会インフラにはなり得ない。そこに降って湧いたのがAppleの新しい「探す」アプリ。これは今まで通りの通信網からの検索も可能だが単独では通信網と繋がることのできないBluetoothしか持たないデバイスでも近くにネットワークに繋がったiOS 13やiPad OSがインストールされたデバイスを持った人が存在すれば場所を通知可能なトラッキングエリアに変えられるシステムをOSのアップデートだけで構築できる画期的な仕組みなのだ。もちろん赤の他人にそんなことをさせるのは嫌だという考えもあるだろうが落とし物だけではなく安否確認のために人を探すなどが、サードパーティーなどの第三者に個人情報を提供する事なくiCloudの利用と言うデフォルトの設定を行う事だけで可能になるのだ。そしてそれは恐らく無償で提供される。iPhoneを持たせることの出来ない子供の安否を知るために警備会社のサービスへの加入やトラッキングタグを持たせていた親御さんも多かったかもしれないが、これからはそんな子供にはApple製のトラッキングタグやライセンス契約されたサードパーティー製のトラッキングタグを鞄の中に忍ばせるだけで済んでしまう。そんなことでは警備会社などのビジネスが成り立たないではないかの意見も出てきそうだが、場所が分かったら人や物をリカバリーする駆け付けサービスが成り立つようになる。BeaconとiCloudを組み合わせることで新たな市場を作り出すことになるのだ。

結論:恐らくスペシャルイベントでApple製のトラッキングタグが発表されるが、それを聞いて何を今更と考える人もいるかも知れないが世界中に遍く優に10億を超えて存在するデバイスがトラッキング検知の基地局に変わり同時にトラッキングタグに変わるという歴史的な出来事になる。5G通信や折り曲げられることがイノベーションだと考えるような人には理解できないことかも知れないが、これこそがイノベーションなのである。

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