水曜日, 4月 26, 2017

東北で良かった発言問題

不用意な言質が多くマークされていた復興大臣が「東北で良かった」と文脈から切り離された言葉の揚げ足をとらrて辞任する結果になった。前後の文脈を考えれば発言の内容が決して東北をスケープゴートのように捉えてではなかったのだが、そんなことは関係なく文章を切り出して叩くのがマスメディア。言葉が足らないと言うか一言多いことから庇ってもまたやられると判断したのだろうがあっさりと辞任に追い込まれた。

と言うわけで、今回の発言の真意の部分を考えてみたい。東日本大震災の震源地が首都圏であったらその被害は天文学的なことになり復興など不可能であると直下型も含め首都圏が震源地となる大地震が起こることを危惧したのは事実。日本のGDPの43%を占める首都圏が壊滅状態に陥った場合それを短期間で復興させる資金を持つ国は日本くらいしかない状況。関東大震災の時のように英国や米国で起債して復興資金を得ることなど不可能なのである。対する東北全体の域内総生産規模のGDPに占める割合は6%未満。被害の大きかった太平洋岸地域だけに限定すれば3%前後なのである。それくらいの規模であっても累積で25兆円の資金をつぎ込んでも現在の状況。金の使い方に問題があるとしてもそれくらい復興には大きな資金が必要なのである。

結論:東日本大震災が東北ではなく首都圏で発生していたら復興する国家そのものが崩壊する可能性が高いのは動かしようのない事実。言い間違いで騒いでいないでいつ起こるか分からない大震災に備えた国家戦略を考えるのが政治家の務めなのである。

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