土曜日, 7月 07, 2012
日本のメーカーは何故負け組になってしまったのか
技術力が枯渇してしまったわけではないが、製品開発と技術開発は違う事を理解している人がいない事が日本のメーカー最大の敗因。ユーザが何を求めているかよりも手持ちの駒をどう利用するか(活かすレベルには達していない)が主題となっているのだから黙っていても飛ぶように売れるような製品にならないのは当然の結果なのだ。
要素技術は明確なビジョン実現のために使われなければ意味がないのだが、それを判断できるトップがいないのだからビジョンを持った製品が作られるはずのない。技術者は優れているのにトップがダメだからAppleのようなヒット作を作れないというのも嘘である。本当に優れた技術者であれば未完成である技術を使った製品など作るはずはない。消化不良、時期尚早な技術を無理矢理押し込んでくると言う事は技術者自身がその技術に大した思い入れがない証なのだ。
今の日本のメーカーはプロデューサーもディレクターもなしに合議制でアルバムを作っているレーベルのようなものだ(実際にそんなところはないだろうが)。どんな曲が作りたいかは決まっていないのに取り敢えずAKBが受けるなら、同じような曲を取り敢えずミュージシャンを集めて作ればもっと売れるはずと考えていると言えば近いかもしれない。ギターとベースとドラムだけで売れる作品は作れそうもないのでキーボードも加え、それだけでは特徴が出ないので三味線を加える。それで曲全体のイメージは西野カナで…そんなものが売れるわけがないのは誰でも分かるのだが当事者には分からない。それが日本のメーカの現状なのである。
結論:日本のメーカーが負け組になってしまったのは単純に優秀なプロデューサーとディレクターがいなくなってしまったから。トップに責任があるとすれば要素技術を理解できないからではなく誰が優秀なプロデューサーかを見極める能力がない事なのだ。その上ビジョンもないのだから負け組になったのは当然なのである。
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2 件のコメント:
有能なトップが居ないというのは同感です。
ただ、全てで負けている訳ではなく、光学系やオーディオなどは、日本メーカーが強いと思います。サムスン製のデジカメなど見たこともありません。
なお、SONYとAppleを比較している記事をよく見ますが、そもそも、この両者を比べるのは違う気がします。
SONYは、ラジオ、ウォークマン、デジカメ、テープ、ディスクなど、アナログ家電の会社なのに対し、AppleはMacOSをベースにしたデジタルの会社です。
互いに補完しあえるし、しあっていれば、2世代位進んだ製品ができていたのかも、と思います。
コメントを頂きありがとうございます。
光学系やオーディオは未だにアナログ技術がものを言う世界。技術の蓄積のない韓国勢が弱いのは確かです。単純なモジュール化で製品が作れないものは未だに日本が一番だろうと思います。
SONYとAppleの比較。確かにアナログとデジタルの違いはありますが、アナログ時代にSONYが得意だった分野にAppleが飛び込んで来て業界を再編してしまったと言うのがあるため仕方がない部分はあると思います。
また、コメントをお待ちしております。
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