土曜日, 7月 07, 2012

Appleはなぜエコシステムを作れたのか

音楽で成功し、アプリや電子書籍でも成功を得ようとしているAppleがほかとは違う一番の理由は単に高機能のハードを売るのではなく最高の体験を得て貰うための一手段としてハードウェアを提供していることにある。それを理解していないGoogleは自社製のタブレットを安価で提供するとしているが、そんなものがAppleを脅かすとは到底思えない。 Googleが強みを持っているものはWeb技術をベースにしているサービス。そこには基本的に直接的なお金の動きがない。無料だからお客さんが付いているだけの可能性は相当高いのだ。翻ってAppleは対価を払っても付いて来ている顧客がベースになっている。更に、iTunesやiBooksを見れば分かるように業界の在り方を変えるようなサービスを登場させる時には常にその業界を巻き込む形でスタートしている。表面的にAppleだけが利益を得ているように見えるが、実際は不正ダウンロードとCDの販売不振で先が見えなくなっていた音楽業界が再び売上を伸ばし始めたようにAppleは業界全体の利益をも考えたビジネスモデルを構築している。著作権者に無断でスキャニングするようなことはしていない。 それが、結果的にユーザに負担を強いることのないエコシステムに繋がっている。オープンソースを標榜するGoogleに一番掛けているのはそこなのだ。 結論:Appleがエコシステムを作れたのは業界そのものを巻き込んで業界の在り方を変え続けているから。それに乗れないものは失うものの方が多いと気付くべきなのだ。

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