月曜日, 4月 30, 2012

ハードを売って儲かるならそんな楽なことはない

SONY、SHARP、Panasonic合わせてAppleの営業利益に近い赤字を計上したが、東芝も含めて稼ぎ頭だと思って一時は肩で風を切っていたPCがお荷物に成り下がり、別な事業部に吸収されるのがトレンドになった。かつてはPCと言えば98だったNECはWindowsの台頭で影が薄くなってしまっていたが、その他のメーカーも大した代わり映えのしない機能搭載(要は余計なハードが付いてるに過ぎない)の競争に明け暮れ、気がつけば元気が良いのはポストPCを作り出したAppleのMacだけと言う有り様。共通のOSを使用しているのだから「差別化=余計なハードの搭載」となってしまい無駄なロットを幾つもこさえ、不良在庫の山を積み上げるだけに…

SONYはデジタルコンテンツ絡み、東芝は液晶テレビとPCの受け入れ先はそれぞれのようだが、傍から見ていてそれで息を吹き返すとは到底思えないのはレガシーPCは既に終わった存在だからなのだ。富士通は東芝から譲り受けたケータイ部門に統合させたようだが、それは同頑張っても売れる見込みのないタブレットととの統合を狙ってのもの。冷静に考えてWindows PCとAndroidが一緒になっても何も生み出さないと考えるのは私がバカだからなのだろう。

日本のメーカーに勤めているエンジニアの方々は俺達は優秀なのにトップがバカなので判断を誤ったのが敗因だと考えているのだろうが、私が同意出来るのはトップがバカと言うところだけで、敗因は様々なエンジニアから上がってくるどうでも良いアイデアを鵜呑みにしてしまった事にあると思うのだ。そもそも、日本の情報家電メーカーのトップに、PCやスマホには、そのOSが良いかなどの判断をする能力も決断力もないのは最初から分っている話。糞みたいなOSだったのにそれ以上のモノを自分たちで開発出来ないから乗ったのがAndroid路線。KP+のように国産のOSがあそこまで酷くなければ、誰もAndroidなどに見向きもしなかったはずなのだ。

結局、皆で渡れば怖くないとばかり(怖くはないが、失敗に終われば一網打尽だ)にAndroidに乗ってしまい、同じプラットフォームだから差別化はハードとUXで図るしかないと余計な事をしまくった為にOSのアップデート一つすんなりと行かない状況を作り出したのは他ならぬ優秀だと勘違いしているエンジニアの方々だったのだ。同じ土俵に上っておきながら独自性をなどと宣うのは統合失調症の最たるもの。その上で、お先真っ暗なガラケー用のサービスを延命させる作業さえ同時にこなさなければいけないのだから、まともな頭を持っている人間がトップだったらケータイなどやめてしまえで終わっていただろう。

ハードを売ってAppleが儲かっているのはOS、サービス全てを自社でコントロール出来るエコシステムを持っているからで、ハードしか持たないメーカーが儲けようとするのは所詮無駄な足掻き。世界を相手に製品を作っていないのに赤字だと騒ぐ方が間違っているのである。

結論:自社でOSも持っていない(どこでも同じようなものが作れる)ような製品で儲かる方が、そもそもおかしかっただけの話なのだ。

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