金曜日, 9月 02, 2011

Androidに対する日本とアメリカのキャリアのスタンスの違い

 携帯電話に占めるスマートフォンの比率が4割を超え、その半分近くを占めるAndroid。スマートフォンがスタートした時点ではiPhoneが独走状態だったが、現状はスマートフォンの1/4に過ぎず、もう駄目じゃないのという意見を述べる人達もいる(その人達の頭には、iPhoneがずっと右肩上がりで伸びているという考えに無いらしい)。それもこれも、iPhoneが基本的にAT&T独占だったのが影響していていたわけだが、Verizonに続き、SprintやT-Mobileも次期iPhoneから販売すると噂になっているアメリカ市場では、Android離れが少しずつ始まっているようだ。
 
 典型例がVerizonで、Samsungが主力商品と考えているGalaxy S2の非取扱。その理由が既にDroid Chargeなどの他のAndroidを取り扱っているからと言うのだが、本当のところはiPhoneがあれば直接競合するAndroid端末を増やす必要はないと考えたのではないだろうか。全く価格帯の違うものなら扱う意味があるが、iPhoneとユーザ層の被る製品は要らないと判断したのだろう。日本のようにキャリア独自のサービスが殆どない(土管屋に徹する)アメリカでは一番売れる端末を扱い、どれだけデータ通信を使ってくれるかがビジネスの鍵。トータルのサービスが用意され誰もが多くのパケット通信を行ってくれる端末をするのは当たり前の話なのである。
 
 翻って、日本のキャリアは独自のコンテンツの利用料で利益を上げるのがビジネスモデル。最近はパケットの総量規制などを掛け始めているが基本はパケホーダイ。パケで稼げない分はアプリの使用料で稼ぐという土管屋ではないビジネスモデルなので、キャリアの言う事を全く聞かないAppleを相手にせずに子飼いの日本のメーカーがこさえたAndroid端末にキャリアのコンテンツを使わせようと言う形でこれからも突き進むつもりなのだろう(どこまでそれでやっていけるかは知らないが)。

結論:どの端末が売れようがそんな事は全く関係の無いアメリカはAndroidに未練はないので平気でAndroidを切り捨てられるが、運命共同体型の日本のキャリアは一度自分たちのビジネスモデルに組み込んでしまった端末を切る事が難しい。ガラケーのようになったスマケーが日本と言うガラパゴスで生き残っているなんて言う日が来るのかも知れない。

0 件のコメント: