木曜日, 2月 02, 2017

大統領令の連発

就任早々選挙公約に掲げてきたものを大統領令の形で連発しているトランプに非難が集まっている。多くの常識ある人たち(往往にして常識は間違っていたりするが)はこのままではアメリカは世界を相手に戦争になるなどとご心配のようだが、その人たちは基本的に民主主義を信じていないらしい。そもそもアメリカでは憲法に違反しているものは大統領令であっても無効となるし議会が承認しなければ大統領令を実行するための予算もつかないし破棄されてしまう。独裁国家ではないアメリカでは大統領は不可侵の存在ではないのだ。阿呆だから大統領令を連発しているのだろうと考えている人もいるだろうがそんなことはない。

大統領令の形で選挙公約を再提示することで米国民の反応を伺っていると捉えるのが現時点では正しい判断だろう。現に移民政策に関しては国民の半数近くが賛成を表明し反対よりも多い状態にある。イスラム教徒排斥と騒ぐ人がいるが今まであまりにも自由だったものをまず締め付けることにが不法移民(テロだけではなく犯罪の温床になる)を減らすためには必要な措置と言える。トランプの発言は基本的に性善説に立っていないため自由だ、平和だと綺麗事ばかりを並べている全良な市民からしたら悪魔の所業なのだろうが、最初に書いたようにアメリカでは(民主主義が機能している国ならどこでも)大統領は好き放題のことができるシステムにはなっていない。トランプは落とし所を見つけるために敢えて過激な内容の大統領令を連発しているに過ぎないのである。

結論:日本では似非リベラルではない人たちの間でもトランプの評判は芳しくないが、これはマスメディアによるミスリードに踊らされているからだろうと思う。詩人に過ぎなかった平和主義者のオバマの8年間に世界中でどれだけ紛争が拡大していったかを知らない人が多いようだが、世の中を悪くするのは中途半端な介入と相場は決まっている。就任から僅か10日ばかりでこれだけの騒ぎを起こせた大統領の今後をしっかりと見守りたいのである。

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