土曜日, 5月 21, 2016

カッザーフィーは何故殺されたのか?

カッザーフィーは何故殺されたのかと問えばそんなのテロリストだったからと答えるのが世間一般の答えだが、カッザーフィーを極悪人の独裁者と信じているのは欧米とその属国の日本くらいかもしれない。現に、殺される前のカッザーフィーは化学兵器も持っていもしないのに濡れ衣で殺されたサダムを目の当たりにしてアメリカに牙をむくのをやめ随分と融和的になっていたのは動かしようのない事実。ただし、サダムが消された本当の理由をよく理解していなかったために結局摩擦されることになってしまった。

欧米にテロ国家と指名された国家にはいくつかの共通点があるが、それは軍備拡張をしてアメリカに楯突いていたなどというものではない。紙幣発行権を持つ中央銀行(民間銀行)ではなく国が紙幣を滑降していたのが一番の共通点。同時多発テロ以前に国が紙幣を発行していた国はイラン、イラク、リヴィア、アフガニスタン、北朝鮮、シリア、パキスタン、スーダン、キューバだったがどこもテロ国家扱いだった。そして、それらの国の多くはクーデターなどにより既に当時の政府は崩壊している。そして現在は中央銀行が紙幣を発行している。

そして、サダムとカッザーフィーは原油取引通貨をドルからユーロに切り替えようとした矢先に暗殺の憂き目に遭っているのだ。それだけではなく汎アラブ主義を実現するためにカッザーフィーは欧米の資金参加を拒否した上でIMFに対抗するアフリカ通貨基金(AMF)、アフリカ中央銀行、アフリカ投資銀行の設立を図ってしまった。それが2011年。突如チュニジアのジャスミン革命が飛び火し…

結論:中央銀行がないとテロ国家と指定され、基軸通貨をドル以外のものにしようと企てると暗殺される。これが定理に思えて仕方がないのである。

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