水曜日, 4月 27, 2016

何で病気になると熱が出るのか?

病気になると熱が出て、場合によって脳障害になったり死んだりということがあるせいか熱が原因で脳障害が起こったり死ぬと思い込んでいる人が多いが、実際には熱で脳性麻痺になることはない。脳性麻痺はウイルスや細菌感染により脳炎や髄膜炎が起きたことが原因であり、それらを倒す免疫力を高めるために体温が上昇するのである。それこそ熱が出なかったらそのまま死んでしまうだろう。

体温が上がることで問題があるとすればそれは脱水症状を起こしたり、体温を上げるために新陳代謝が通常よりも激しくなるのに(エネルギー源がより必要)、食欲が減退し体力を奪ってしまうことにある。消化器系が原因での発熱でなければいつもよりも栄養価の高いものを食べて十分な水分補給を行いながら体温を高くすることが病気を早く完治させる一番の方法なのである。

もちろん何が原因かが分からない状態で高熱を放置しろという意味ではない。肺炎の場合には発熱による治癒の前に酸素欠乏で死に至ることになるので抗生物質の投与が必要である。体細胞は44度を超えると死滅すると言われているが細菌やウイルスは通常42度で死滅する。僅か2度の差なので綱渡りと思われるかもしれないが実際には体温が39度近くになれば細菌やウイルスの増殖は止まってしまうためさらに悪化する心配は無い。あとはキラー細胞やマクロファージが働いてくれるのを待てば良い。

さらに昔から経験的にはわかっていて一部治療法として患部を温めることで癌細胞を死滅させる療法が開発されていたが、癌細胞も最近同様に体温が39度近くなると増殖を停止し、その体温で活動が活発になる免疫細胞によって駆逐され始めるという研究結果が公開された。研究の結果、細菌やウイルスと同様に体温が42度になるとがん細胞が死滅することが明らかとなった。問題は体深部となる内臓をどうやってそこまで温めるのかということになるが、かつて梅毒の治療にマラリヤが使われたような荒っぽいことはできないが、マイクロウェーブなど以前から研究が進められているものもさらに研究が進むだろうし、もっと簡単な温泉による温浴療法なども研究されるだろう。

結論:人が細菌やウイルスに感染したり怪我をした時に熱が出るのは正常な免疫反応。病気にならない丈夫な体になるには平熱を高く保つのが一番のようだ。常に体温を高く保つ方法が見つかったら癌を世の中から駆逐できるかもしれない。

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