木曜日, 4月 10, 2014

ウェアラブルはどうなるのか

Google Glass以前にもライフログを取るデバイスは数多くあった。iPodと連携していたnike+などがその先駆だろうが、現在は雨後の筍のように(私もあるデバイスの開発に関わっているので偉そうな事は言えなくなったが)取り敢えずウェアラブル盛りである。

一般ユーザー向け製品で考えれば加速度センサーなどを搭載したブレスレットなどが一番普及しやすいのだろうが、逆に言えば誰でもが参加可能な世界。現に見た目も大きく変わらず中身は特定のメーカーのチップで構成されている製品が山のように存在する。そんな中で一人勝ちしようとしても上手くはいかないだろうと誰もが考えているだろう。

そんな中で一番異彩を放っているのはGoogle Glassなのだろうが、あれはウェアラブルガジェットの域を超えてしまったウェアラブル・コンピュータの代表。カメラやディスプレイを搭載する事でスマホなしで様々な事が出来ると考えがちだが、特定業務ではない日常生活であの形が使いやすいものかと冷静に考えれば到底容認出来るものではないはずである。

マッチョ思考の非常に強い欧米では結構人気があるようだが、少なくとも私の周りで実物を既に手に入れている人の間でも評判が悪いのはバッテリが持たないだけではなく使用する事が負担になっているのが一番の原因なのだ。心理学に絡んでいた人間からすれば片眼だけで見るスクリーンだと分かった瞬間にアホかだったのだが…

そんな考えなくても分かるようなものを作ろうと躍起になっているのがここのところ何をやっても良い事なしのメーカー系の企業。それでGoogle Glassを圧倒するようなものを作り出せていればまだしもGoogle Glassの10年後ろを追いかけているように見えるのだから…

そんな中、失敗を糊塗するには新しいデバイスしかないと考えていたところにAppleがiWatchを開発しているとの噂。にわかに注目され始めた時計型デバイスを我先にと出そうとしている。それも間違った方向に。

どこが、どう間違っているのか。私のblogを読む人は既にご理解頂いていると思うので繰り返しになってしまうのだが、ハードウェアてんこ盛りで多機能なモノを出そうとしているのがそもそもの大間違い。ラジオにカセットを付けたラジカセが売れたからと、それにテレビを付けたものがどうなっただろうと胸に手を当ててみれば分かるだろう。全部載せスマホも殆ど何も載っていないiPhoneにコテンパンにやられ世界中で売れているAndroidはベース機能しか持たない廉価版ばかり。

そこに沸いて出たウェアラブル・バブル(供給サイドが勝手に騒いでいるだけと思うが)。ベンチャー企業は単純な構造のウェアラブルデバイスをドンドン発表しているが、大メーカーはGoogle Glassを越えなければいけないと消費電力を無視して多機能で他社に差を付けようと同じ過ちを繰り返している。

結論:多機能でも高機能でもなくリテラシーを必要とせずに誰にでも使いこなせてアプリケーションとの連携でどのようにでも化けるモノでなければ身に付けては貰えないのだ。

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