木曜日, 12月 26, 2013

ジャパゾンに思うこと

AmazonやiBooks(大した事ないと思っていたらそれでも最後発なのに二位)に押されまくっている国内の電子書籍市場。このままでは取次を通さな い市場になってしまうと泡を食ったのかはしらないが取次、出版社、書店が集まって電子書籍販売推進コンソーシアムを立ち上げ「ジャパゾン」(Amazon 対抗のはずなのにパクっている段階で完全に負けてる)て対抗しようと言うことらしい。諸悪の根源のようにいつも叩いてばかりの取次にも必要悪の部分はある が取次がある事によって在庫リスクを考えずに営業が可能だった書店の甘え体質が今回のコンソーシアム騒動でも見えている。

そもそも、戦時 統制下でスタートした再販制度が残っている事自体が問題の本質なのだがそれを盾にして電子書籍さえ紙の書籍と同じ価格にしろというのだから話にならない。 印刷された全てが売り切れた時に上がるであろう利益(まさに皮算用)を基準にすること自体が間違っているのだが、それが分かっているようならとっくの昔に 再販制度などやめていただろうと。

揚げ句の果てには返本の山を抱える結果になり、その時にこんなに出さなきゃ良かったと気付くのだろう。 どうでも良いものを大量に刷って資源の無駄遣いをした上にブックオフが繁盛する。それって、やっぱり再販制度に守られている現行の書籍の価格が見合ってい ないと言うことなのでは。電子書籍ならばブックオフに並ぶこともなく(だからベストセラー作家の作品を店頭でダウンロードさせようと)、一銭も自分の懐に 入ることのない本の流通を阻止出来る。取らぬ狸の皮算用などする時間があったらユーザが何を望んでいるかをじっくりと考えるべき。倉庫代や返本費用 を考えたら電子書籍の価格を相当割り引くことが可能。再販制度がそれを邪魔していると言うなら電子書籍には再販制度は適用しないなどを推し進められるなら コンソーシアムに意味も出てくるのだ。

自ら書籍を注文することもなく取次から送られてくる本から売れそうなものをピックアップして残りは 返本すると言うやり方に安住してきた書店、それで書店が大きな損をしないような仕組みを用意した取次、再販制度に依存した出版社。そう言う前時代な流れは ここで断ち切るべきだろう。

もちろん、書店、出版社、取次の全てが現行のやり方を守るためだけにコンソーシアムに参加しているとは思わないが、今の制度があるおかげでアメリカの音楽業界みたいにならなくて良かったと考えている連中がいるようなら電子書籍がなくても出版業界の将来は…

結論:再販制度があってガチガチだから未だに日本ではCDが流通している(本当だろうか?)のと同じように現行の制度で生き長らえているとも言えるが、長い目(そんなに長くない)で見れば再販制度と取次におんぶに抱っこで居たのでは衰退は免れないのだ。

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