水曜日, 5月 31, 2006

国際連盟の不思議

 戦前(33年)日本は国際連盟を脱退しているが、実はソ連はその国際連盟を除名になっている。自主的に抜けたのと排除されたのではどちらの方が悪いかは一目瞭然だが、我々の意識からすると国際連盟と言う組織は正義の組織でそこを抜けると言う事はとんでもない悪人と言う刷り込みをされているため、日本が戦った連合国はまるで国際連盟のお墨付きを得ている善良な国々だと思い込んでいるのだ。

 しかし客観的に見れば連合国の主力となった米国は国際連盟には参加していないし(批准国ではなくオブザーバ、文句は言うが文句は言わせないというじつに都合の良い立場)、ソ連はロシア革命直後だったためにそもそも参加資格がなかったが、最後は結局除名さた(この除名を最後に連盟の活動は終了)。つまりどちらも国際連盟の意見に従う義務のない国になっていた訳だが、もう少し辛抱していれば日本に酷い事をする国が連盟からいなくなって常任理事国として正統に意見を言える立場になっていたかもしれない(連盟の常任理事国は日本、フランス、イギリス、イタリアの4カ国だった)。

 実は連盟には国際紛争の処理能力がなかったと言われているが、常任理事国である日本に対して勧告を行ったり、イタリアに経済制裁を行ったり(それが原因で両国に脱退されてしまうのだが)、理想論で突っ走る部分を見る限り今の国連(連合国の意図的な誤訳)よりも純粋な組織だったのである。

結論:連盟に問題があったとすれば一番の問題は総会の多数決による全会一致でなければいけなかったこと(ユダヤ人なら鼻で笑う)と軍事制裁が行えなかった事だろう。それを改めた国連はどうかというと総会の決議を常任理事国が反故に出来る事と、軍事制裁をすぐに行う事だろう。反省するのは良いが、何から何まで逆さにしたのではダメだと言う見本が国連なのである。要するに考えた奴はただのバカなのだ。

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