月曜日, 1月 25, 2016

統治能力の重要さ

陰謀論的なアプローチは今回は置いといて、筋肉バカ(草食系バカも含まれる)な人たちは独裁政権を潰して民主化されれば人々の生活はバラ色になるというおとぎ話を信じてしまうというお話。

独裁者がいなくなれば民主的な政権が誕生など机上の空論でしかないことは歴史を見れば明らかなのにお花畑に生きている人は民主主義の一言でコロッと…

この辺りは直近を見るだけでも明らかなように民主化運動イコール内戦泥沼化の山。特にアメリカが関わったところはひどいものである。それは現実を見ず理想論を振りかざしたというよりは本当の思惑が民主主義になどなかったからというのが正直なところだが、今回はそれは置いておく。

一番身近な例として極悪非道な帝国主義国日本の植民地であった朝鮮半島はアメリカの支援のもと敗戦と同時に日本から独立したが何の統治実績もないただ理事政府と名乗ってアメリカに亡命していただけの李承晩を首長に据えてしまったためソ連の支援を受けた北朝鮮とに分裂してしまった。これは日本の行政組織によって成り立っていた統治能力を一気に失ってしまったからだが、これは中国と同じで政権が移り変わるとそれまで行政を担っていた人間をパージしてしまったから。日本が明治維新後植民地とならずに済んだのは行政を引き続き幕府の役人が担当したからである。

中東に話を写そう、ずっとゴタゴタのアフガンは取り敢えず除外するが、フセイン亡き後のイラクは統治能力を持つ組織がない状態に持ち込んでしまったために四分五裂となりテロ組織を育てる場所になってしまったし、リビアもNATOの支援を受けた評議会軍にカダフィが殺害されて以降内戦状態が続き統一国家ではなくなっている。

結論:独裁者の排除は新たな秩序を生み出さず混乱を複雑化させるだけなのである。民主化のお題目に騙されてはいけないのだ。

火曜日, 1月 05, 2016

サウジとイランの断交が意味するもの

イスラムを過激なテロを行う宗教と信じ込ませるために多くのテロ組織を誕生させたアメリカの軍産複合体。アル=カーイダと無関係なイラクのフセインを倒したのも元はと言えば原油取引通貨をユーロに切り替えたためだし、まるで宗教的な理由に見せかけてサウジとイランを断交させたのもイランが原油取引をルーブルに切り替える動きをしたからと考えるのが自然だろう。

ISISの活動も親ロシアのシリアを内戦状態に持ち込むのが第一の理由。アフガンに介入したのだってタリバーンが石油パイプラインの施設を拒否したから。アメリカに逆らう国に民主化運動と言うお題目を突きつけて介入し、結果的に統治不能の状態に陥らせているのが米英なのは誰もが承知していることだろう。

結論:アメリカの言うことを聞かない国は非民主国家として介入が常套手段。今回のサウジとイランの断交は米露の代理抗争。アラブが二つに割れて戦う恐れが高くなってきたのだ。宗派の違いは利用されているに過ぎないのである。