水曜日, 11月 19, 2008

金貸しは、国家を相手に金を貸す筈なのに

 国家を相手に金を貸す筈の金貸しが、国家から金を貸してもらうと言う妙な現象が発生している。他でもないFRBなのだが、何故だか9月以降100兆円程の資金を民間金融機関と米政府から調達したのだ。本来無利息の準備預金に金利を付けて40兆円ほど掻き集め、米政府が短期国債を発行して調達した資金60兆円をFRBの新規預金としたようだ。

 こうやって集まった資金を使って民間金融機関の不良資産を引き取っているようなのだが、引き取った不良資産を塩漬けにすればいずれ大儲けでも出来ると言うのだろうか。一つには民間金融機関の抱える不良資産のロンダリング(全てを買い取ってしまい不良資産を消してしまう)が考えられるが、同時にFRBが国有化しか生きる道がない状態にまで追い込まれているとも考えられる。

そしも不良資産のロンダリングだとしたら

例えば資本金1億の5倍の不良資産があったとする。不良資産をそのまま償却しようとすれば売れないので債務超過(ー4億)になってしまうが、資本金全額をFRBに貸出し、即時に不良資産を買い取って貰えれば帳面上資本金分の預金残高と資本金が手もとに残り(2億円)、不良資産(4億)は自己資産の倍(5倍から倍だ)にかわってしまう。そして更に手元にある資本金をFRBに預金して、不良資産を買上げて貰えれば預金残高(2億分)と資本金が手元に残り(3億円)、不良資産は自己資本と同額になってしまう。これを、更に3回繰り返せば不良資産は消えてしまい、預金(残高5億円)をそのままに、すれば資本金は1億のままで、金利(5億円の不良資産が消えた上に3%の金利ならば1,500万の利息が貰える)を得ることが出来るのだ。これが可能ならばこんなにうまい話はない。
FRBが本当に破産しそうだとしたら
FRBがお札を刷れるとは言え既に自己資本で発行できる金額を超えて刷りまくってしまい(実際はそうだ)、このままでは潰れてしまうので単純にお金を掻き集めているのかのしれない。刷る事が出来ないので市場から集めるしか方法がないため、民間金融機関の救済を名目にして資本の増強を図っていると言う話だ。

 民間金融機関から集めた以外の60兆円はどう考えても海外(日本や中国)に売り払ったとしか考えようがないが、日本はみかじめ料だとして中国には何のメリットが有るのだろう。

結論:いくらの利息で集めたのかは知らないが、まさか逆ザヤではないだろうな。

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