木曜日, 12月 30, 2010

2010年のAppleを振り返り、2011年を仰ぎ見る

 Appleが始めから終りまでほぼ話題独占だった2010年も後僅か。Apple以外も含めたベスト&ワースト(ただAppleを褒め、Androidを貶すだけだったが)では、触れなかったAppleのプロダクトやサービスも含めておさらいをし、その上で来るべき年に何が起こるかを予想してみたいと思う。
 
iPad:CESでお披露目されたWindows版タブレットを嘲笑うかのように発表されたiPad。Google非公認のGALAXY TabなどのAndroid版タブレットが登場するまではタブレットと言えばiPadだった。同時に、KIndleに続けとばかりに登場した電子書籍リーダーに対してもカウンターパンチを繰り出し、ビッグスリーの一郭を占め我が世を享受しようとしていたSONY Readerをその他大勢の中に叩き落としてしまった。その上、縮小傾向にあったモバイルPCの中で唯一元気のあったネットブックにさえ時代遅れの烙印を押す結果になった。iPadは情報端末としてのPCのあり方を根本的に変えるデバイスだったのだ。
iPhone OS 4.0(現iOS):iPadの発表の後を追うかのように発表されたiPhone OS 4.0。Flashの非サポートとモバイル広告のプラットフォーム「iAd」もiPhone OS 4.0の機能として紹介される。Flashの非サポートなど戯言だと開発者(Flashアプリのと但し書きが付く)から非難の声が上がるが、まだ一年も経過していないというのに既にFlashだけのWebなどありえないと言われる程世の中は変わってしまった。Flashが無くなる訳はないと私に言い切っていた情報システムのチーフは間もなくその任を解かれる予定(それだけが理由ではないが、考えがもう時代には付いて行っていなかった証拠)。
MacBook Pro:何時搭載されるのかと噂されていた「Core i」シリーズを載せたMacBook Proが登場。1回のフル充電でほぼ一日使えるノートPCの登場である。筐体はほぼ旧モデルのままだったので次は大幅に変更になるだろう。価格は更に低価格となり
iPhone 4:情報管理が日本の情報機関よりは厳格と言われていたAppleだったが、iPhone 4の情報が漏えい。それもガセではなく明らかに本物だったから正式発表前にモデルの詳細が世界中に分かってしまう結果に。発売を開始したiPhone 4は、世界中で爆発的に売れ同時期にGoogleが発表した「Nexus One」が霞む結果になってしまった(売れなかったのはそれだけが原因ではなかったが)。金属ベゼルをアンテナにしたために電波が減衰するとの苦情が相次ぎ一時は大騒ぎになるが、それも売上の足を引っ張るような事にはならなかったのは、ユーザビリティの賜物だったのである。
iPod touch:9月1日にスペシャルイベントが用意されたため今度こそビートルズかと噂されたが結果はiPodのフルリプレース。噂通りにカメラを搭載したtouchが登場。文字通り電話機能のないiPhoneに進化を遂げた。nanoもタッチスクリーンに代わりアナログ時計表示を活かすnano用のベルトがどんどんデビューする副次的効果さえ生む結果となる。
Apple TV:趣味に過ぎ無かったApple TVが全く新しい姿で登場したのはGoogle TVが発表された直後。趣味に過ぎ無かった当時のApple TVにWeb機能を付けただけに見えるGoogle TVは新しいApple TVの前に見る影もない状態に追いやられる(これで勝負が付いたとは言わないが、あのままではどうにもならないのも事実である)。iBookさえ発表出来ない状態の日本なのに発売に合わせて映画の販売とレンタルがスタート。まだコンテンツは多くはないが、操作の簡易さとストリーミングのスムーズさは間違いなく他の追随を許さないレベルなのだ。
Lion:iOSのインターフェイスを取り入れたマルチタッチ操作が可能なOSXを発表。来年正式に発表される時にはマウスではなくMagic Trackpadが標準で装備されるのではないかとさえ思えるのだ。「Back to the Mac」は単なる保守反動ではなく、誰でもが使えるコンピュータを作ると言う原点への回帰宣言だったのだ。もうWindowsに悩まされる必要はないというAppleからのメッセージだったのだ。
Xserveの終焉:クラウドの時代に大して売れていなかったサーバ専用機を作り続ける意味はないと結論づけたのだろう。寂しくもあるが
The Beatles:Jobsの夢が実現。再来年までの独占配信。独占契約が切れた時にはもう欲しい人には行き渡った後なのだ。
MacBook Air:エグゼクティブのオシャレアイテムに過ぎ無かったMacBook Airが真のサブノートとしてリニューアル。全モデルゼロスピンドルとすることで処理速度を決めるのは単純にCPUではないと言う事を教えてくれた画期的なマシーン。年明け早々にモデルチェンジされるMacBook ProからDVDが外されるとの噂もあり、Appleの製品からHDDが無くなるのは時間の問題のようである(Mac Proは別だろうが)。

 さて、来年の事となれば当然iPad 2とLion、そしてCDMAのiPhoneとiPhone 5なのだが、長くなってしまったので次回に。

結論:2010年はAppleに始まりAppleに終った1年であった。2011年はそれ以上に大きな変化を巻き起こす事は間違いないだろう。

2 件のコメント:

4 さんのコメント...

本年も大変勉強させていただきました。
来年もよろしくお願い致します。

G4 Cube Everlasting さんのコメント...

本年も宜しくお願い致します。