日曜日, 5月 09, 2010

技術があれば良いものが作れるのか?

 walkmanの話ではないが、単純に技術的に比較すればiPodがwalkmanに勝てないのと同じようにiPadが一人勝ちになることなどなかっただろう。ましてや任天堂がSONYは無視して今後のライバルはAppleだと言うこともなかったはずだ。今回のiPadは初代なのに多くのタブレットPCを葬り去り、ネットPCの存在を忘れさせる完成度になっている。伊達にOSのバージョンが3.2ではないのだ。初代のiPhoneと同時にiPadを出していれば恐らくiPadも他のタブレットPCと同じ運命を辿っていただろう。AppleはiPhoneで3年間を掛けて学んだことをiPadに生かすことで、初めて真のタブレットPCと呼べるものになる(同時に誰にでも手に届く価格になる)と考えインターフェイスのブラッシュアップに時間を費やしてきたのだ。
 
 多くのメーカーのように中途半端な商品で良いのならばiPadはとっくの昔に発売されていただろう。キビキビ動かなくて良いのならばAtomでOSXだったかもしれないし、2時間しか持たなくて良いのならPC用のチップを使っていたかもしれない。iPadは個人が自由に持ち運べ(たとえ室内でも)、バッテリーの消耗を気にせずに使える(この3日間使っているが開封後まだ1回しか充電していないが既に15時間以上使っていてバッテリーの残量は50%だ)ことが一番重要なのだ。シングルタスクであることを批判されるがメールやSafariなどのアプリは全て終了したときの状態から再開し、その起動速度は桁違いに速い。この土日、メールのやり取りは全てiPadを使っていたが、正直な話Macでメールをする気など無くなるくらいに快適だった。iPadの作り込みは技術力では補えないレベルに達しているのは間違いない。

結論:日本のメーカーに足りないのは商品に対する愛情なのである。技術は外部から手に入れることができるが愛情は金で買うことはできない。Apple以外の商品を消費者が買わないのは単純な話なのである。

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